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「米中競走の行方を考察する」
2024年03月06日(水)卓話実施日:2024年03月06日(水)
卓話タイトル:「米中競走の行方を考察する」
卓話者:宇都 隆史 様
所属:元参議院議員・元外務副大臣
昨日の世田谷ロータリークラブは、前参議院議員で現在は拓殖大学客員教授である
外交軍事アナリストの宇都隆史様に「米中競争の行方を考察する」
というテーマで卓話をしていただきました。いくつかメモをしたことをシェアさせて頂きますと
①台湾併合について、先日の全人代にて「平和的手段」という文言が再び削除され緊張感が高まっている
②中国は中国共産党という「党」が意思決定をしていたが、2014年から習近平氏の独裁政治という印象
③現在の米中関係は「経済などの分野での“競争”は良いが、政治・国土・軍事での“衝突”はよくない」という姿勢
④中国経済の不調は、低下傾向のGDP成長率、20%の若年失業率、日本より低い出生率などのデータから読み取れる
⑤昨日のスーパーチューズデーでトランプ前大統領が勝利。事前調査ではトランプ前大統領の再選がありそう
⑥トランプ前大統領時代の時代を俯瞰してみて、中国との衝突が懸念される
⑦米国は中国との貿易関係をわずか数年で大きく見直しており、特に中国から輸入をかなり減らし、依存度を下げている
といったことが気になりました。
最後に、日本としては、
「大国である米中の競争を安定的にコントロールする方向に全力を尽くしながら、
同時にスケジュール感を持って、経済・軍事の競争力確保を最優先すべきだ」
とお話をまとめていらっしゃいました。現在、食品メーカーの仕事で5か年の中長期計画を立案しているのですが、
米中を含む20か国以上に菓子を輸出し、また世界中から原材料を調達しているため、
今回のような地政学的な知識は計画にどこまで反映できるかはありますが、
興味を持ち・配慮しておく必要はあるかと思います。今回は、東京世田谷ロータリークラブの松本会長の防衛大学時代の同期という
ご縁で宇都様のお話をお聞きすることが出来たのですが、
全人代とスーパーチューズデーという大きなイベント後という
非常に良いタイミングでお話をお聞きすることができたと思います。宇都様、松本会長、この度は貴重な機会をありがとうございました!
出典:東京世田谷ロータリークラブ 高井宗也 会員 Facebook投稿記事